文化庁認定100年フード 『北九州の糠の食文化』

文化庁認定100年フード 『北九州の糠の食文化』

100 Years Food"food culture of bran in Kitakyushu"

文化庁では、地域で受け継がれ愛されている食文化を掘り起こし、100 年続く食文化として次の世代に継承するとともに、国内外へ発信することを目的に「100 年フード」の認定を行っています。
第 1 回目では 131 件の認定が行われ、「北九州の糠の食文化」も認定されました。

 

 

「北九州の糠の食文化 伝統の100年フード部門~江戸時代から続く郷土の料理~」

 

糠炊き(ぬかだき)は北九州で古くから続く家庭の味です。家庭にある糠床の糠みそをイワシやサバの煮つけに加えると青魚の臭みを抑え、うまみ成分やミネラルが煮魚のおいしさを引き立てます。糠床文化が盛んであった小倉地区を中心に、江戸時代から伝わるこの食文化を継承しようと「北九州小倉・糠床糠炊き研究会」が作られました。その後、糠の食文化は文化庁の100年フード にも認定されました。

『北九州の糠の食文化』

-100年フード認定のきっかけ
木村 康子さん:きっかけは小倉城主であった細川忠興公の書簡の中に「糠漬けがすごくおいしかった」という文章が残っていることに感動し、多くの方にその味を知って頂きたかったからです。

 

 

 

-認定後の反響と変化
木村 康子さん:認定が下りる前にテレビ取材を受けたのですが、その時に素晴らしい北九州の糠の食文化を100年後まで伝承していかなければと心新たにしました。今後は若い方達に私たちがやってきた北九州の糠の食文化を伝承し、継承していきたいです。

 

  

 

-今後の展望
木村 洋さん:非常に危機感を持っております。それを乗り切るためにも食文化の基盤を強化し、発想を新たにして挑まなければいけないと思っております。今、糠炊きの店舗を辞める方が何件もあると聞いています。そういう意味で、今後の発展につながる研究会にしていけたらいいなと思っております。

 

 

 

-視聴者の方へ
木村 洋さん:北九州の糠床、糠漬け、糠炊き。この3つは免疫力がアップし、その価値は沢山あります。研究が入り、医学的な観点から見つめるようになるとその価値は更に大きく広がっていきます。多くの方々から病気がよくなった、健康になったとのお話しを伺いますし、そういう所が自慢できるところではないかと思っております。北九州の素晴らしい糠の食文化を知って頂ければ嬉しいです。